大きな評価を得るレーザ

ロバート・ウォン

自社内におけるレーザとオートメーション化の導入によってディスプレイ、消防車両、液体輸送車両の製造企業が光明を見ている。

ウエスト・マーク社(www.west-mark.com)は非常に多くの逸話を持っている。特にレーザ加工についてはそうだ。もともとは1967年に輸送用タンクローリーの製造/修理工場としてスタートしたが、すぐに米国西海岸における液体輸送タンクローリーのリーデイングカンパニーヘと成長した(図1)。用途は、石袖、消防(図2)、軍、建設、食品、清掃作業のほか、アラスカ支社を通じた北極圏用機材に至るまで、あらゆる産業にわたっている。現在、同社は多様な顧客を相手にしており、アラスカJʻ11に加えて、カリフォルニア州のセレス、アトウォーター、ベーカーズフィールドに製造、組立、修理の工場を稼働させている。150名を超える従業員がウエスト・マーク社の顧客に対して幅広い種類のタンカーの販売およびレンタルを行っており、加えて、完全サービスと修理も続けている。
1990年後半、同社にとって、もう一つの市場が登場した。それは、娯楽施設、売店、エレベータ、空港、ショッピングモールやその他の流通/商業施設に向けたデイスプレイ筐体の製造である(図3)。産業用途の市場で成功が実証されたエンジニアリング/製造技術を用いて、同社はアトウォーターに「デジタル・ファクトリー」を開設した。ここは現在、「パーフェクト・プロテクション」というブランド名で各種筐体や自立式情報端末を製造している。
ウエスト・マーク社は、製造ディレクタのクリス・ポートマン氏(Chris Portmann)によると、長らく設計、製造、組立を総合的に行ってきた。「しかし、より高度な管理と費用の切詰めが必要とされる分野があることがわかった。すなわち、われわれが加工するさまざまなステンレス鋼、炭素鋼、アルミニウム材のレーザ切断である。」同社は地元のレーザジョブショップ3社を利用していたが、関連するコスト要因に加え、それが原因となる障害も発生しつつあった。同社は成長を続けていたため、こうした製造面での課題も同様に増加して行った。ウエスト・マーク社には、変化が起きつつあったのだ。
同社の機械/装置ディーラーの1社、メタル・プロセス・エンジニアリング社との打ち合わせの際、ウエスト・マーク社は韓国のHan-Kwang社の統合型材料タワーオートメーションを備えたプレートレーザの紹介を受けた。この旧式「電球」時代の時期に、すぐに決定が下され、この売買は進められた。同社はまた、地元のジョブショップから経験豊富なレーザオペレータを採用した。この効果はすぐに現れた。
ポートマン氏の説明によると、「導入後すぐに、かなりスピードをあげて稼働することができ、時間とコストの両方を節約できることがわかった。さらに単発的な短期の仕事を受注しても対応できるようになった。われわれが用いたソフトウエアとHan-Kwang社がわれわれに提供してくれた製品によって、こうした短期の仕事を長期的作業のネスティングストラテジーに統合することができた」という。タワーオートメーションによって、ウエスト・マーク社はその製造においてより多くのことをこなせる柔軟性を得た。Han-Kwang社のレーザに搭載されているパワフルCNCの恩恵によって、頻繁に使用するパレット上の材料をタワーに積み上げ、素早いアクセスと起動が可能になった。一方、完全自動化サイクル機能によってウエスト・マーク社は完全自動製造戦略に迅速に移行することが可能になる。

図1 ウエスト・マーク社は液体輸送車両を製造している。

図1 ウエスト・マーク社は液体輸送車両を製造している。

図2 消防機材もウエスト・マーク社の製造シリーズである。

図2 消防機材もウエスト・マーク社の製造シリーズである。

図3 ウエスト・マーク社はデジタル・ディスプレイの筐体も製造している。

図3 ウエスト・マーク社はデジタル・ディスプレイの筐体も製造している。

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