1. 検出原理(光子計数法)

光検出において光強度を極微弱にすると、光の粒子性が観測波形に現れる。この光の粒子を光子と呼び、光子の数を計測する技術を光子計数法と呼ぶ。非常に微弱な光であっても、高い信号対雑音比が得られるのが特長である。
図1(a)に測定系の概略図を示す。非常な微弱な光は、光子計数型光電変換素子により、光電子に変換され、電子増倍される。入射光強度の強弱を変えた際に得られる電気信号波形を図1(b)に示す。光強度が強いと単一光子を見分けることができないが、光強度を弱めていくと、単独のパルス波形が観測されるようになる。1つのパルスが1つの光子の到達を表しており、時間あたりのパルス数は光強度に比例している。すなわち、光強度が強いとパルスが密に現れ、弱いと疎になる。2つ以上の光子が同時に検出された場合や、回路の熱電子による雑音は、光電変換素子の後の波高弁別器によって取り除かれる(図1(c))。その後、波高弁別された波形はカウンターに導入され、一定時間毎にパルス数が計数される。最終的に、光子数は光強度に置き換えられ、波形として表示される(図1(d))。

schmatic-photon-counter

図1 フォトンカウンター概略図

2. 計数型光電変換素子

無料ユーザー登録

続きを読むにはユーザー登録が必要です。
登録することで3000以上ある記事全てを無料でご覧頂けます。
ログインパスワードをメールにてお送りします。 間違ったメールアドレスで登録された場合は、改めてご登録していただくかお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

既存ユーザのログイン
   
新規ユーザー登録
*必須項目