走査型近接場光学顕微鏡 (Scanning Nearfield Optical Microscope : SNOM) もまた全反射蛍光顕微鏡と同様に近接場光を利用した、1分子イメージングが可能な超解像光学顕微鏡である。しばしばNearfield Scanning Optical Microscope (NSOM) とも呼ばれる。SNOMには以下のように様々なモードがある。

  1. コレクションモード
  2. イルミネーションモード
  3. 散乱モード

コレクションモード

コレクションモードでは試料表面に近接場光を発生させる。先端開口が100nm以下の、先の尖ったガラスファイバーを試料表面に近づけてガラスファイバー内に近接場光を入れて検出する ( 図1 参照 ) 。

コレクションモードの概念図

図1:コレクションモードの概念図

イルミネーションモード

イルミネーションモードはコレクションモードとは逆に、先端の尖ったガラスファイバー (先端開口100nm以下) に光を入れる。ガラスファイバーの先端に発生した近接場光を試料に照射して、蛍光などの試料からの光を検出する。この方法には透過型と反射型がある (図2参照)。

イルミネーションモードの概念図

図2:イルミネーションモードの概念図

散乱モード

散乱モードは金属薄膜がついたカンチレバーの先端に光を当てる (図3参照)。金属薄膜に光を照射すると、金属中の自由電子と光が共鳴し、金属表面に強い電磁場(光)が発生する(プラズモン共鳴)。発生した光は金属表面に局在する近接場光である。この近接場光を試料に照射して、試料からの光を検出する。

散乱モードの概念図

図3:散乱モードの概念図

SNOMではイメージングを行う場合は、ガラスファイバーやカンチレバーを走査するか試料台自体をピエゾステージなどで動かすことになる。ガラスファイバーやカンチレバーなどのプローブの先端が小さいので100 nm以下の分解能が実現できる。