レーザーピーニング(LP : Laser Peening)はレーザーを用いてピーニング効果を達成する技術である。原子炉の溶接部の応力腐食割れ抑制や、航空機用タービンブレードの疲労強度改善など、高い安全性を求められる用途に応用されている。
ピーニングとは、”金槌で打つ”という意味を持ち、代表的技術はショットピーニングである。ショットピーニングについては、Wikipediaを参照されたい。
下の動画は様々なショットピーニングの紹介をしている動画である。
レーザーピーニングでは、レーザー干渉層(水など)にある材料にナノ秒やピコ秒の高ピークパワーのパルスをレーザーに照射することによって得られるプラズマの衝撃波の作用を用いて(発生したプラズマがレーザー干渉層により抑制されて、金属に衝撃波が伝わる)材料表面にピーニング効果を起こす。高価なセットアップが必要で、レーザースポットを走査する必要があり処理速度が遅いため、量産性が求められる市場へは普及していない。
参考文献
- 【レーザーピーニングの原理と応用】最新レーザー技術研究センター, “経済産業省地域新生コンソーシアム研究開発事業及び地域イノベーション創成研究開発事業採択テーマとその実施内容”,平成19年と平成20年のプロジェクト
- 【レーザーピーニングの原理説明】光産業創世大学院大学,”レーザーピーニングによって金属部分に付加価値を付与,” 光加工・プロセス分野
- 【レーザーピーニングの原理】松本康太郎,”レーザーピーニング作用に及ぼすパルス幅の影響 – サブなの秒レーザーピーニングの優位性,” 技術論文 (2010)
- レーザー加工機
- 高精度ファイバーレーザー切断機