レーザー切断において、レーザー出力を増加する必要のある要求をまとめると、以下の通りである。
- 切断速度:速くしたい
- 加工板の厚さ:厚くしたい
- 材質による反射率:銅やアルミニウムなどの高反射率の材料を切断したい
- レンズの焦点:短焦点から長焦点へ変えたい
- 焦点位置:焦点を加工物表面から変えたい
レーザー出力について、適正かどうかの判断は、切断面または切断中に加工物の下から排出される火花を観測することで確認できる。
切断面による判断
レーザー出力が大きい場合は、切断溝周辺に熱による影響が多く、エッジ部に溶損が発生する。また、ドラグラインのピッチが荒く、ストレートになってしまう。レーザー出力が小さい場合には、切断面の下部が荒くなり、ドロスの付着量が増えてしまう。
火花による判断
適正なレーザー出力の場合、火花は、細く、ストレート、切断方向からの遅れが少ない。逆に適正から外れると、火花は、太く、広がり、切断方向から遅れるなどの現象が現れる。
Reference and Links
- 絵ときレーザー加工の実務、金岡優、日刊工業新聞社
- レーザー加工機
- 高精度ファイバーレーザー切断機