低背化、モノリシック光入出力カプラ弾みがつくシリコンフォトニクス

ティーナ・デルモンテ

光ファイバとシリコンフォトニクスの効率的結合は、量産展開にとって極めて重要である 。新しいモノリシック1:1イメージングカプラは、コンパクトで、量産に適している。

シリコンフォトニクス(SiPh)は、フォトニクス技術分野で、急速に最も刺激的な領域になりつつある。確立された多国籍企業、スタートアップ企業、さらに研究集約的な組織がカスタムソリューションを主流に押し込んでいるからである。市場の可能性は、仏ヨール・デベロップメント社(Yole Développement)などの組織が明確に語っており、同社の予測では、SiPh市場規模は、2025年までに39億ドルにする、これは2019年からCAGR40%成長になる(1)。業界分析によると、SiPh技術の広範な導入は、転換点にあり、主要課題が解決されると、SiPhは10年以内に幅広く導入される可能性がある(2)。
 疑いなく、SiPhの最大の現在の市場は、データコムとテレコム両方のトランシーバ分野であり、この傾向は関心のある期間にわたって続くと予測されている。これらの分野で確立されたプレイヤーは、コスト意識が高く、スペースが制約されたエンドユーザーであり、ギガビットあたりの価格は1ドル程度になる。SiPh技術は、コスト低減推進力と足並みをそろえている。実現技術の多くが量産シリコンファンドリで供給可能だからである。その技術は、最終製品の「物理的場所」の削減もサポートしている。それがフォトニックコンポーネントとエレクトロニクスの集積を、可能にしているからである。

実用的なコンポーネントの作製

とはいえ、多くの製品と同様、単に新しいコンポーネントを供給するという問題ではなく、利用可能なフォーマットで新しいコンポーネントを供給すること、つまり、新しいSiPh技術の導入及び広範な採用では、部品表、アセンブリ、及びテストが重要な役割を担い始める。
 例として光トランシーバユニットを取り上げると、推定でアセンブリとテストが最終コストの80%程度を占める可能性がある(3)。現行のトランシーバユーザーが求めるコストターゲットを達成し、SiPh技術を取り入れる他の急成長するアプリケーションエリアを促進するには、アセンブリとテストが大幅に簡素化され、標準化される必要がある。
 その背後の50年を超える世界的な集中開発と商用化により、SiPh技術で、パッケージング、テスト、エレクトロニクスベースのコンポーネントの電力供給は、最終的なアセンブリデバイスにとって解決可能な課題の1つと考えられる。商用化タイムラインが原因で、パッケージングと配光は、全般的に成熟度が低く、特に量産、スケーラブルなソリューションでは課題になっている。
 光領域の重要問題の1つは、デバイスの入出力で効果的、効率的に光を結合する方法である(図 1)。光結合の最も成熟した方法は、エッジカプリング(平面法)とグレーティング(面外)結合である(4)。平面結合は、結合効率が非常に高く、偏波の制約や帯域とは関係ないので魅力的である。

図1

図1 エッジカプラ(a)とグレーティングカプラ(b)の概略図。

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出典元
http://ex-press.jp/wp-content/uploads/2021/09/010-011_novel_optics.pdf