レーザー(Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation)は現在広く知られるデバイスとなっているが、皆さんはメーザー(Microwave Amplification by Stimulated Emission of Radiation)というデバイスの存在を知っているだろうか。英名からわかるようにレーザーは赤外線から紫外線やX線などの波長帯域の光を放出するデバイスであるが、メーザーはマイクロ波を放出するデバイスでレーザーより先に開発されている。
メーザー及びレーザーの基礎研究などの功績を称えられ三人の物理学者がノーベル物理学賞を受賞している。
チャールズ・ハード・タウンズはアメリカの物理学者である。大学時代に物理学に魅了され、七つのノーベル物理学賞を取るなど世界的にも有名なベル研究所のスタッフとして働くようになる。
第二次世界大戦中に軍事レーダーに使われているマイクロ波技術についての研究を行い、そこでメーザー開発及びレーザー開発の種になる知見を得たのである。
ニコライ・ゲンナディエヴァチ・バソフはロシアの物理学者である。軍事医学アカデミーで学んだ後、第二次世界大戦中には出兵を経て、1714年に創設された非常に歴史あるレベデフ物理学研究所で勤務した。
アレクサンドロ・ミハイロヴィチ・プロホルフはオーストラリアに移民したロシア系の家庭に生まれた物理学者である。彼もレベデフ物理学研究所で学びロシアの科学の発展大きく寄与した人物である。
世界で初めての発振はアンモニアメーザーによるものであったが、これに続いてルビー結晶メーザーや水素メーザーなどが開発されている。
メーザーの原理をもとに発明されたレーザーは電磁波工学の大きな発展に繋がるものであり、現代の私たちの生活を豊かにするための様々な応用がなされている。
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