先端が数nm程度の探針を用いて、標本表面をなぞることで表面形状を測定する。探針と試料の間隔が常に一定に保たれるようになっており、探針の位置変化を標本表面の高さ情報として計測する(図1)。位置の変化は、レーザー光や圧電素子などを用いて精密に測定される。
探針と標本表面の間隔を保つ方式によって、「走査型トンネル顕微鏡 (STM: scanning tunneling microscope)」「原子間力顕微鏡 (AFM: atomic force microscope)」に分けられる。STMでは、プローブと標本表面の間隔をnmオーダーまで近付けた際に得られるトンネル電流が、常に一定に保たれるように位置制御を行う。0.1 nm程度の変化であっても感度よく測定が可能である。非弾性的な電流の存在も知られており、例えば、表面に吸着した分子の振動を励起したり、結合を切ったりすることが可能である。AFMでは、標本と探針の間に働く力を検出する。原子間力はあらゆるものに働くため、STMでは測定できない絶縁体なども測定可能である。
図1 走査型プローブ顕微鏡
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