1. 原子の構造
原子は、電子の雲でできた球のようなものである。その大きさはおよそ0.1 nmであり、髪の毛の太さの10万分の1ぐらいである。その中心に、原子の1万分の1程度の大きさを持った核があり、その周りを複数の電子が雲のように取り囲んでいる(図1)。
1個の電子は、負の電荷-e(*)を持つ小さな粒子として考えられる。原子核は、正の電荷+eを持ついくつかの陽子と電気的に中性な中性子からできている。1つの原子は同じ数の陽子と電子からできており、電気的に中性である。いくつの電子(と陽子)からできているかによって原子の性質が決まる。
原子を構成する電子は、原子核のまわりを適当に群れているわけではなく、決められた居場所にいる。この居場所を電子殻と言い、原子核のまわりを何層にもわたって取り巻く球殻状の構造を取る。電子殻は、原子核に近いものからK殻、L殻、M殻・・・と、Kから始まるアルファベット順に名付けられている。それぞれの電子殻に存在できる電子の数は決まっており、nを整数とすると2n2個である。この整数nを電子殻の主量子数という。K殻、L殻、M殻は順にn=1、2、3を取るので、それぞれの電子殻に存在できる電子の数は2個、8個、18個となる。
(*) e電荷素量。電子1個が持つ電気の大きさ。1.602×10-19 [C]
図1 原子の構造
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