分光特性

イッテルビウム(Yb) は原子番号70の元素であり、Yb3+イオンの電子配置は[Xe]4f13 構造をしているため、基底状態2F7/2と励起状態2F5/2の2つしか存在しない[1]。Yb シリカガラスの詳細なエネルギー準位構造を図1に示す。基底状態2F7/2は4つのシュタルク準位で形成され、励起状態2F5/2は3つのシュタルク準位で形成される[2、3]。

Ybシリカガラスのエネルギー準位構造

図1:Ybシリカガラスのエネルギー準位構造

吸収断面積と誘導放出断面積

Yb 添加シリカガラス光ファイバー(Ybファイバー)の吸収断面積と誘導放出断面積を図2(a) に示す。

Ybファイバーの吸収断面積と誘導放出断面積

図2:Ybファイバーの吸収断面積と誘導放出断面積

波長975nm付近にピークを持つ吸収及び蛍光のスペクトル(A) は、ゼロライン(励起状態2F5/2と基底状態2F7/2のマニフォールド中での最小エネルギー準位間)の遷移である。波長975nm付近におけるレーザー動作は、最下シュタルク準位への遷移となるため3準位となる。短波長側の(B) に当たる吸収のピークは、基底準位L0から励起準位U1またはU2の遷移に相当する。長波長側の裾の部分(C) は準位L1から準位U0の遷移に相当している。

図2(b) にYbファイバーの波長1000nm付近の詳細な吸収断面積を示す。(C) の部分におけるYbファイバーの吸収は比較的弱いが、かなり重要な役割を果たしており、レーザー光の再吸収による利得損失の原因になる。波長1030nm付近(D) における蛍光は1200nm まで裾が延びており、レーザー上準位U0からレーザー下準位L1、L2及びL3の遷移に相当するため、これらの遷移はほぼ4準位と考えることができる。(E) における蛍光は、準位U1から準位L0またはL1の遷移に相当する。

Ybファイバーのメーカー

光響へのお問合せ

Reference and Links