偏波モード分散(Polarization Mode Dispersion : PMD)は光ファイバー中を伝搬する光の直交する2つの偏波モード間に群遅延差が生じることである。この群遅延差は光ファイバーのコアの僅かな歪みや外部からの応力(環境的な温度変化や機械的な振動)などで生じるランダムな複屈折が原因。10Gbpsを超える光通信システムにおいては、光信号の劣化の主要な原因になる。図1は偏波モード分散の概念図である。

偏波モード分散の概念図

図1:偏波モード分散の概念図

複屈折

物質が偏光方向によって異なる屈折率を持つ現象。物質に複屈折があると偏光状態が変化する。

DGD (Differential Group Delay)

PMDにより、分離した2つの信号成分が離れた量。波長や時間によって大きく変動(PMDとは波長と時間に対するDGDの平均値)

偏波モード分散の測定

代表的なPMDの測定法は、波長可変光源とストースクアナライザなどの偏光解析器(ポラリメータ)を用いた測定法である。

波長可変光源からの光に対し、偏光コントローラで3つの偏光状態(0°、45°、90°)を作る。その光を非測定ファイバーに結合し、偏光解析器へ導いて偏光状態を測定数する。これを波長を変えながら測定することで、PMDを測定することができる。

Reference

イラスト・図解 光ファイバー通信のしくみがわかる本, 山下 真司, 株式会社技術評論社, pp.283, 2002.