光アイソレータは光ダイオードともいい、一方向のみに光を透過させる光学部品である。一般的に、レーザ共振器等の光発振器において、不要なフィードバックを防止するために使用される。

(一部の)デバイスの動作は、ファラデー回転子に主な構成要素として使用される(磁気光学効果によって生成される)ファラデー効果に依存する。

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図1:アイソレータの光回路記号

目次

  • 原理
  • 偏波依存アイソレータ
  • 偏波無依存アイソレータ
  • ファラデー回転子
  • 光アイソレータと熱力学

 

原理

主要記事:ファデー効果

光アイソレータの主な構成要素は、ファラデー回転子である。ファラデー回転子に印加される磁場Bはファラデー効果による光の偏光の回転を引き起こす。回転の角度βは、以下の式によって求められる。

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ここでのγは回転子を構成する材料(非晶質か結晶質、固体、液体または気体)のベルデ定数であり、dは回転子の長さである。これは、図2に示されている。具体的に光アイソレータの場合、値は45°の回転を与えるように設定されている。

(ファラデーアイソレータだけでなく、)全ての光アイソレータのための重要な要件として非可逆光学系である必要がある。

 

偏波依存アイソレータ

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図2:偏光子と検光子を持ったファラデー回転子

ファラデーアイソレータとも呼ばれる偏光依存アイソレータは、3つの部品から構成されている。これらは入力偏光子(垂直偏波)、ファラデー回転子、検光子(45°偏光)と呼ばれる出力偏光子である。

順方向に進む光は入力偏光子によって垂直偏光となる。ファラデー回転子は45°偏光を回転させる。そして、検光子によって光アイソレータを介して伝達することができるようになる。

逆方向に進む光は検光子により45°に偏光される。ファラデー回転子は再び45°偏光を回転する。これは、光が水平に偏光されている(回転は伝播方向に依存する)ことを意味する。偏光板が垂直に配置されているため光はそれ以上伝播しない。

図2は、入力偏光子および出力検光子を持ったファラデー回転子を示している。偏光依存性のアイソレータとして、偏光子と検光子との間の角度βは45°に設定されている。ファラデー回転子は45°の回転を与えるように設定されている。

一般的に偏光依存アイソレータは、自由空間光学系に使用される。これは一般的に光源の偏光がシステムによって維持されるからである。一般的に光ファイバシステムにおける偏光方向は、非偏光保持システムでは分散されている。したがって、偏光の角度は損失につながる。

 

偏波無依存アイソレータ

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図3:偏波無依存アイソレータ

偏光無依存アイソレータは3つの部品から構成されている。これらは入力楔形複屈折板(通常の偏光方向が垂直で、異常偏光方向が水平のもの)、ファラデー回転子、出力楔形複屈折板(通常の偏光方向が45°で、異常偏光方向が−45°のもの)である。

順方向に進む光は垂直(0°)と水平(90°)の成分に入力楔形複屈折板によって分割される。これはそれぞれ常光線(O光線)と異常光線(E光線)と呼ばれる。ファラデー回転子はO光線とE光線の両方を45°回転させる。これによりO光線は45°になりE光線は-45°になる。その後、出力楔形複屈折板が2つの成分を再結合する。

逆方向に進む光は楔形複屈折板によって45°のO光線と-45°のE光線に分割される。ここでもファラデー回転子はO光線とE光線の両方を45°回転させる。これによりO光線は90°になりE光線は0°になる。2つのビームは第二の楔形複屈折板によって再結合される代わりに拡散する。

一般的には、コリメータがアイソレータの両側に使用される。順方向の場合ビームを分割し再結合された後、出力コリメータに集束される。逆方向の場合ビームを分割した後に発散するので、コリメータに集束されない。

図3は、偏光無依存アイソレータを通る光の伝播を示している。順方向に伝播する光は青色で示されており、逆方向に伝播する光は赤色で示されている。ビームは2の常光屈折率、および3の異常光屈折率を使用してトレースされている。くさび角は7°である。

ファラデー回転子

主要記事:ファデー効果

アイソレータで最も重要な光学素子はファラデー回転子である。ファラデー回転子に求められる要素として、高ベルデ定数、低吸収係数、低非線形屈折率と高損傷閾値などがある。また、自己集束および他の熱に関連する影響を防ぐために、光学部品は可能な限り短くするべきである。700~1100 nmの範囲で最も一般的に使用される材料は、テルビウムが添加されたホウケイ酸ガラスおよびテルビウムガリウムガーネット結晶(TGG)である。一般的に1310nmまたは1550nmである長距離光ファイバ通信のためにはイットリウム鉄ガーネット結晶が(YIG)が用いられる。商業用YIGベースのファラデーアイソレータは、30dBよりも高いアイソレーションに達する。

光アイソレータはファラデー回転子が直線偏光を維持しながら非可逆回転を引き起こす点で1/4波長板ベースのアイソレータとは異なる。つまり、ファラデー回転子に起因する偏光回転は常に同じ相対方向である。順方向の回転は45°であり、 逆方向の回転は-45°である。これは、相対的な磁場の方向の変化に起因し、 一方で正であり、もう一方は負である。光が順方向と逆方向に移動するとき合計で90°回転する。これにより、高い分離を達成することが可能である。

光アイソレータと熱力学

光アイソレータは光エネルギーが冷たい物体から熱い物体に流れることを可能にし、逆方向の光エネルギーを遮断するため、一見してキルヒホッフの法則と熱力学第二法則に違反するように見える。が、実際にはアイソレータが熱い物体からの光を吸収(反映ではない)し、最終的には冷たい物体にそれを再放射するため、両法則に矛盾しない。光子をソースに送り返そうとする場合、熱い物体から冷たい物体に移動することができる経路ができるのを回避することはできないため、矛盾を回避することができる。

参考文献

https://en.m.wikipedia.org/wiki/Optical_isolator


::Optishopの光アイソレータ
::OptishopのPMアイソレータ他

アイソレータ」のメーカー