
ファイバーレーザー とは
ファイバーレーザーは希土類添加ファイバーを利得媒質に用いるレーザーです。固体レーザーの一種ですが、媒質形状が異なるため、Nd:YAGなどのバルク型固体レーザーとは区別されます。CW発振は高出力で切断・溶接に、パルス発振は低出力で微細加工やマーキングに用いられます。
図1は基本構成図です。図1(a)は利得媒質のみをファイバー化した空間結合のファブリ・ペロー型、図1(b)はミラーをFBGに置き換えた全ファイバー型、図1(c)は全ファイバーのリング型構成です。従来のバルク型に比べ、インライン素子で構成でき素子数を削減でき、調整も簡便になります。

実用化は光通信帯(1.5 μm)のEr添加ファイバーレーザーが先行しました。1985年にMCVD法で低損失SMFが確立し、1987年に1.54 μm帯の低雑音EDFAが開発されたことで、光信号を直接増幅可能となり、通信市場の拡大とともに研究開発が加速しました。
産業応用向けの高出力化ではNd添加ファイバーが先行し、1988年にクラッド励起の登場でCW出力が飛躍。1999年にCW 100 W、2002年に1 kWを達成しました。現在は特性に優れるYb添加ファイバーが主流で、2005年にCW 2 kW、2008年に6 kW、2009年に10 kW(市販は2 kW)、マルチモードで50 kWが報告されています。
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