図1の構成において光ファイバー増幅器への入力信号光と増幅信号光を比較すると、増幅信号光に入力信号光にはない広帯域なスペクトルが付加されることがある。このスペクトルは自然放出光(Spontaneous Emission)が誘導放出によって増幅(Amplified)されたものであり、ASEといわれる。光増幅器において、このASEが主な雑音要因となる。

光増幅器の雑音の主要因

光増幅器の雑音の主要因は以下の4つである[1、2]。
➀ 増幅信号光のショット雑音
➁ ASEによるショット雑音
➂ 増幅信号光-ASE間のビート雑音
➃ ASE-ASE間のビート雑音

ショット雑音とはレーザー光の主な雑音要因であり、光の量子的なゆらぎに起因する。➂は信号光の帯域の中に入っているため、光フィルタでは除去することができない。しかし、➃については狭帯域の光フィルタによって除去することができる。そこで、光通信に応用されるEDFAでは、Erファイバーの後に狭帯域(1〜3 nm)の光バンドパスフィルタを挿入し、信号帯域以外のASEを除去して雑音特性を向上させている。信号光が大きくなるほど➁は低減されるが、➂が大きくなり雑音の支配的要因となる。

光ファイバー増幅器の基本的な構成

図1:光ファイバー増幅器の基本的な構成。(a) 前方励起型システム、(b) 後方励起型システム,(c) 双方励起型システム

雑音指数

信号(Signal)と雑音(Noise)のパワーの比をS/N比という。光増幅器における入力信号光の(S/N)inputと増幅信号光の(S/N)outputの比を雑音指数(Noise Figure:NF)と言い次式で表される。

NFの単位には通常dBが使われる。NFが小さいほど低雑音な光増幅器である。光増幅には必ず自然放出光が発生するため、増幅信号光-ASE間のビート雑音はゼロにすることはできないが、反転分布が充分生じている(N2 ≫ N1)理想 的な光増幅器ではNF=3 dB(quantum limit)となる。市販されているEDFAのNFは約5〜9 dBである。

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