現在、20kWクラスのCWファイバーレーザーが市販化され、ナノ秒、ピコ病レベルの高ピークエネルギーを発振するハルスレーザーが実用されている。今後もますますレーザーの高出力化は進むと考えられ、それに伴い伝送用ファイバーへの負荷も大きくなるので、伝送用ファイバーの特性の向上は必要不可欠である。また、伝送システムの慎重な設計とファイバーの取り扱い、安全面への配慮も重要だ。そこで、今回は高出力レーザーの伝送用ファイバーについて紹介する。

高出力レーザーの伝送に適したファイバー

高出力レーザーの伝送に適したファイバーには、ステップインデックスファイバー(SIファイバー)、グレーデッドインデックスファイバーが用いられている。この2つのファイバーは、ドーパント量を制御することで、NA(開口数)を変化させることが出来るが、不純物を添加していないSIファイバーはレーザー耐性が高い(10 6W/mm)ため主流となっている。

伝送用ファイバーの保護

通常、レーザー伝送用の光ファイバーは金属製のフレキシブルな保護管で一芯ごとに保護される。しかしながら、フレキシブル管は巻き取りや外力により伸び縮みの発生があり、特に、長尺になるほど光ファイバーにストレスがかかる危険性が増大する。光ファイバーへのストレスは、レーザービームの品質を落とし、製品の加工性を悪くするだけではなく、出力低下にも繋がる。

断線原因

ファイバーの曲げによる損失

ファイバーを曲げる際には機械的強度の他に、レーザーの曲げ損失に注意する必要がある。特に、高出力レーザーを伝送させる際には、曲げ損失による漏れたエネルギーよって局部的にファイバーが発熱し断線する可能性がある。この対応策としてファイバーへの断線検地機能の付与、ファイバーの保護管を機械的に曲がり難くすることなどが挙げられる。

光の漏洩による溶融

レーザー光とファイバーの結合において、入射端で漏洩量が大きく、漏洩したレーザー光で発熱する場合があります。このときファイバーの被覆材を起点として焼損が生じ、最終的にファイバー(石英ガラス)を溶融させることがある。

端面の焼損

コネクタの着脱時付着した異物をそのままにしておくと、レーザーの照射により端面が破壊されてしまう。また、溶接などの用途によってはレンズ及びワークからの反射光によりファイバー出射端面の焼損する可能性がある。これを回避するために、焦点距離の長いレンズと低NAのファイバーの研究が活発になっている。

レーザーの不可逆的破壊

主成分が石英ガラスの伝送用ファイバーでは片端(入射端まはた出射端)で約4%の端面反射が生じる。そのため、高出力レーザーをファイバーに入射した際には入射端および出射端側で戻り光が生じ、レーザー本体を破壊する可能性がある。したがって、高出力レーザーの伝送用ファイバーには高耐力を有する反射防止膜が必要とされている。

産業用途の高出力ファイバーケーブル、レーザー加工ヘッドはOptoskand社、Highyag社などがある。

伝送ファイバー」のメーカー

Referemce amd Links

  • [1]省エネルギー効果が期待されるレーザー加工に関する垂直統合型技術開発テーマ抽出のための調査報告書

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