光ファイバー増幅器システムの構成には、図1 に示すように信号光と励起光の伝搬方向が同一方向である前方励起(forward pumping) 型システム、
(b) 信号光の伝搬方向が励起光と逆である後方励起(backward pumping) 型システム、(b) 励起光を順方向と逆方向の両方から供給する双方向励起(bi-direction pumping) 型システムの3 種類がある。

光ファイバー増幅器の基本的な構成

図1:光ファイバー増幅器の基本的な構成。(a) 前方励起型システム、(b) 後方励起型システム,(c) 双方励起型システム

図1 において入力端と利得ファイバーの間の光アイソレータは、光ファイバー中の寄生発振(正規のレーザー発振に付随する、制御できないまたは意図しないレーザー発振) 及び自然放出増幅光(Amplified Spontaneous Emission:ASE)のフィードバックを抑制し、信号光の利得を増幅させる役割を担っている。また、より高利得を得るために光ファイバーと出力端の間にも光アイソレータを挿入することがある。

前方励起型システム

前方励起型システムの場合、自然放出による雑音は存在するが、信号光入射端近傍においては反転分布が大きく形成されているため信号光の増幅も同様に起こり、雑音指数(NF: Noise Figure)は変化しない。前方励起型システムは雑音特性に優れているため、低雑音特性が要求されるプリアンプとして適している。

後方励起型システム

後方励起型システムの場合は、信号光入射端近傍においては励起光が減衰するため反転分布の効率が悪い。しかし、自然放出光はたとえ利得がゼロの状態(transparent な条件)でさえも軸方向に加算されていくため、信号光に対して雑音の割合が増えることになる。後方励起型システムは出力特性に優れているため、パワーアンプとして適している。前方励起システム、後方励起システムの比較を表にまとめた。

前方励起型システムと後方励起型システムの比較
前方励起型型システム 後方励起型システム
吸収率 低い 高い
出力パワー 低い 高い
非線形光学効果 高い 低い
ASE 少ない 多い