著者:住村 和彦(J-GLOBAL:200901089794489130

OptiVideo 配信 【光学の基礎】 光ファイバーの特性 ソリトン効果

光ソリトン効果 – 生成原理

光ソリトンは、光ファイバーの異常分散領域における分散効果によるパルス広がりと、自己位相変調(SPM)によるパルス圧縮が釣り合ったときに現れる[1-3]。ソリトンという名前は孤立波(Solitary Wave)に由来しており、長距離を伝搬しても波形が崩れず、かつソリトン同士で衝突しても全くその影響を受けない波動のことを指す。光ソリトンは1973年に、米AT&Tベル研究所の長谷川晃氏により発見された[4]。

光ファイバーが、入射する光パルスの波長に対し正常分散領域にあるとすると、波長の長い前縁部の成分の伝搬速度は速く、波長の短い後縁部の成分の伝搬速度は遅いためパルスは広がる(波長分散)。さらに正常分散領域ではSPMもパルス広がりに寄与する。

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