ヨハネス・シュタルクはドイツ生まれの物理学者である。彼はナチスの政権下の反ユダヤ主義の影響を受けてアインシュタインの研究をユダヤ物理学として批判し、彼のノーベル賞の受賞に反対した。このような間違った考えにより科学者同士に対立が生まれてしまうのは悲しい事であるが、シュタルクの発見は素晴らしいものであった。

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シュタルクは原子や分子に一様な電波をかけるとそれらのエネルギー準位が分裂し、スペクトルにサテライト線が生じる事を発見した。サテライト線とはメインピークとなる主線の近傍に生じる強度の小さなピークのことである。次の図はシュタルク効果によるスペクトルの変化を示すもので左が変化前、右が変化後のスペクトルである。

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このシュタルク効果を利用する事で物質の電子構造を調査や、電場次元での記憶デバイスや光情報処理デバイスの作製が可能である。物理現象をもとに新たなデバイスが考案されることは工学において常に起こりうる事であり、シュタルク効果もそこに寄与する発見であったといえる。

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