励起光によって、レーザー上準位に遷移した原子は、自然放出 (もしくは誘導放出) によって光を発生させる。その光の一部が光共振器の共振モードに入ると、この光は共振器内を往復する度に誘導放出による増幅を受けるが、弱い励起状態では共振器の損失が増幅による利得を上回っているため、1 往復後に光は減衰 してしまう。ここで共振器の損失とは、光が出力ミラーから共振器の外に出ることによる結合損失 T と、共振器内部での吸収や散乱、回折損失に基づく残留損失 Li の和である。励起光を強くしていくとレーザー上準位に遷移する原子が増えるため、誘導放出による利得が上昇し、ある時点で共振器 1 周での増幅による利得と、共振器 1 往復での共振器の損失が等しくなる。この時、利得と損失が釣り合っているため、光は共振器を何度往復したところで光強度の振幅は変わらない。この状態をレーザーの発振と言う。 また、このときの励起の大きさをレーザー発振閾値と言う。
発振条件式より、発振閾値における利得係数 γth は次式で与えられる。

1.3.12
ここで、R1、R2 は R1 = r12、R2 = r22 であり光強度に対する反射率を表す。また、これより反転分布密度 Nt は次式で与えられる。

1.3.13

OptiVideo 配信【 レーザー基礎 】3.レーザーの発振特性 発振条件より

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