実質的に、全ての光学的に励起されたレーザーは、二つのカテゴリーのうちのどちらかに分類される:

  • ランプ励起レーザー、放電ランプを励起光源としている
  • ダイオード励起レーザー、レーザーダイオードによって励起される

この記事では、後者を取り上げる。また、用語として全固体レーザーも用いることがある。

ダイオード励起レーザーの種類

ダイオード励起レーザーのほとんどが、固体レーザー(DPSSL = DPSS レーザー =ダイオード励起固体レーザー)である。こういったレーザーは、レーザー結晶や、ガラスのバルク片を利用したバルクレーザーやファイバーレーザー(DPSSLという単語は、ファイバーレーザーにとってあまりなじみのないものである)である。どちらのカテゴリーのレーザーも、出力が数mWから数kW(→高出力レーザー)まで及ぶ。

あまり一般的ではないが、光励起半導体レーザー(特にVECSELs = 垂直共振器面発光レーザー)や、ダイオード励起ガスレーザー、例えばアルカリ蒸気レーザーのような比較的珍しいタイプのレーザーもある。

ダイオード励起用のダイオードレーザーの種類

ダイオード励起用に用いられるいくつかの種類のレーザーダイオードが存在する:

  • 低出力レーザー(200 mW程度まで)は、小型の端面発光レーザーダイオードによって励起される。これらのレーザーは、回折限界のビーム品質を有し、また、固体レーザーにおいても同様のことがかなり容易に実現できる。
  • 出力面の広いレーザーダイオードは、数ワットの出力を出すものが典型的であり、2~3ワットの出力で、固体レーザーを励起するのに最適である。レーザーのビーム品質は、実質上非対称であるが、通常は、複雑な光学系を使わずに回折限界のレーザー出力を得るのに十分である。
  • 高出力ダイオードバーは、数十ワット(時に、100 W以上)の出力を有し、特に、数個のバーが結合すると、より高出力を実現できる。ビーム品質は、非常に非対称であり、かなり品質が悪い。そのため、低出力ダイオードに比べて、明るさ(輝度)は、かなり低い。様々な種類のビームシェイパーを使い、ビーム品質を対称にすることで、バルクレーザーの励起や、光をファイバーに結合させやすくなる。
  • 最大出力を実現するために、ダイオードスタックがよく使用される。その出力ビーム品質は、かなり悪く、輝度も小さいが、数kWの出力を出すことができる。

無料ユーザー登録

続きを読むにはユーザー登録が必要です。
登録することで3000以上ある記事全てを無料でご覧頂けます。
ログインパスワードをメールにてお送りします。 間違ったメールアドレスで登録された場合は、改めてご登録していただくかお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

既存ユーザのログイン
   
新規ユーザー登録
*必須項目