液体レーザー
色素には非常に多くの種類が存在し、新しい色素の合成も可能であるため数百種類の有機色素でレーザー発振が可能とされている。色素レーザーの媒質で代表的なのはローダミン6G (Rhodamine 6G:R6G) であり、レーザー分光や赤ら顔治療に応用されている。
色素分子は非常に広い発光スペクトル(約320nm~1200nm) を持っているため波長可変レーザーとして用いられる。CW とパルスの発振形態が可能である。発光スペクトルが広いためモード同期超短パルスレーザーとしても使われている[1,2]。しかし、媒質の寿命が短い、出力が制限される、といった欠点があるため、最近ではチタンサファイアレーザーなどの波長可変固体レーザーに置き換えられつつある。更に、全世界的なRoHS 規制適合製品への移行要求による製造販売中止の例もある[3]。
Reference and Links
- [1] Encyclopedia of Laser Physics and Technology, “Dye Lasers,”RP Photonics Consulting GmbH.
- [2] SPIE, “Dye Lasers:Optipedia, Free optics information from SPIE”.
- [3] コヒレント・ジャパン株式会社, “色素レーザ ScanMate Pro 製造販売中止のお知らせ:お知らせ”