Yb シリカガラスのシュタルク準位によるエネルギー差は、基底状態、励起状態とも 1000 cm−1 程度であり、室温でのレーザー下準位は熱的に励起される。そのため 4 準位レーザーに比べて反転分布を形成しにくい。基底状態及び励起状態内の緩和時間はピコ秒程度と短く、ほとんどのレーザー動作において副準位間は熱平衡状態とみなすことができ、電子分布はボルツマン分布則に従う。ここでYb シリカガラスのエネルギー分布の温度依存性を考える。基底状態の2F7/2に存在する Yb3+ イオンの総数 N1 に対する準位 L1 のイオンの割合を f1、励起状態2F5/2に存在する Yb3+ イオンの総数 N2 に対する準位 U0 のイオンの割合を f2 とすると f1 と f2 は次式で示される。

4.2.1
ここで k はボルツマン定数で 1.38 × 10−23[J/K]、T は温度、Ei は準位 i のエネルギーである。また、反転分布を形成する条件は次式で表される。

4.2.3

イオンの総数 N に対する N2 の割合を β とすると、反転分布に必要な最小励起率は次式で示される。

4.2.4

無料ユーザー登録

続きを読むにはユーザー登録が必要です。
登録することで3000以上ある記事全てを無料でご覧頂けます。
ログインパスワードをメールにてお送りします。 間違ったメールアドレスで登録された場合は、改めてご登録していただくかお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

既存ユーザのログイン
   
新規ユーザー登録
*必須項目