超高速光反応(ultrafast photoreaction)とは

光化学や光生物反応には本質的に超高速のものが多く,その反応ダイナミクスとメカニズムの詳細な定量的研究はフェムト秒レーザー分光によって可能となり,大きく進歩しつつある.特にバリヤレスでコヒーレントな超高速反応を高効率で起こすことができればきわめて有用であるが,高速の無輻射遷移による失活のため通常の光化学反応では容易ではない.一方,光応特性を示すタンパク質でそのような過程が実現している場合があり,光合成反応中心,ロドプンンやPYP(pholoactive yellow prolein)などであり,タンパク質ナノスペースで実現しているそのような超高速高効率反応の解明はきわめて興味深い重要な問題である.