超短パルス高出力レーザー(high-intensity ultrashort-pulse laser)とは

持続時間が極端に短く,かつ尖頭出力が著しく高い光パルスを発生できるレーザーのこと.パルス幅や尖頭出力についての明確な基準はないが,ピコ秒からフェムト秒時間域のパルス幅で,ほぼギガワット以上の尖頭出力を発生できるレーザー装置(またはシステム)をいうことが多い.通常,単体的レーザー発振器ではこのような光パルスを発生することはできないため,レーザー装置は,超短光パルスを発生させる発振器とパルス光を増幅するための増幅器,および周辺機器で構成される.1980年代後半にチャープパルス増幅の方法が発明され,比較的小型のレーザー装置で大きな尖頭出力を持つ超短光パルスを発生できるようになった.