チャーピング(chirping)とは

印加電流を直接変調してレーザーダイオードを高速動作した場合,電流変調によって生じたキャリヤ密度の変動を介して,発振波長が時間的に変動する(波長チャーピング).このため,直流動作で動作されたときは,ほぼ単一縦モードで発振するLDが高速変調時には多モード発振する長距離のファイバ伝送に使用している1.51 μm帯LDでは,高速変調時(たとえば1 GHz)においては100 Å程度の多モード発振となる.このため,伝送帯域が制限される.最近では固体レーザー励起用擬似CW動作高出力レーザーダイオードにおいて,注入電流は数十Aとなる.この大電流のために熱が発生し,波長が時間的に変動する.このため,固体レーザーの吸収帯と一致しなくなる.これらの理由で波長チャーピングはできるだけ少なくしなければならない.→分散補償