セラミックスレーザー(ceramics lasers)とは

セラミックスはギリシャ語のケラモスが語源となったもので「焼き物」の意味であり,セラミックス(多結晶体)を発振媒体としたレーザーを指す.究極的な光学品質が要求される固体レーザー媒質は,チョクラルスキー法で作製した単結晶だけが利用されてきた.セラミックスの透光化は約40年前に実証されたが,近年に至ってもその光学特性は低いためレーザー発振媒質開発については否定的状況にあった.1993年,黒崎窯業・大阪工大の研究グルーブによリ光学グレードのNd:YAGセラミックス令成に成功し,世界で初めて単結晶に匹敵するレーザー発振を実現した.セラミックス技術は経済的効果もさることながら材料設計の自由度が大きく,レーザー性能向上や新規機能創出が期待されている.