レーザーアブレーション整形(laser ablative shaping)(laser ablative figuring:LAF)とは

短い披長のレーザー光によるアブレーションを用いた光学素子の波面制御法.従来の光学素子の整形法とは異なり,レーザーアブレーションを用いて表面の物質を任意の深さで除去し,透過波面や反射波面の収差を改普する.波長の短いレーザー光のほうが物質内での吸収係数が大きく,表面の薄い層で吸収されるためにきれいな加工が可能となる.そのため光源としてはArFエキシマレーザー(193 nm)およびF2レーザー(157 nm)が使用されており,実例としてArFエキシマレーザーを用い,PMMAなどのプラスチックを整形して透過波面を初期収差2.5 Aから修正後にλ/5以内に改普することが示されている.大きい光学素子を整形しようとすると加工時間がかかるため,従米の方法が困難な微小光学系の波面補正に過している.光学ガラスや石英でも表面粗さが増加するが整形は可能である.→レーザアブレーション,エキシマレーザーアブレーション