原子(波)レーザー(atom laser)とは

光のレーザーと同様に各原子の原子波の位相がそろったコヒーレントな原子を放出する原子線源.磁気トラップ中で生成されたポーズ凝縮原子をラジオ波やレーザー光などによって少しずつトラップの外に取り出すことにより実現される.光のレーザーとの類似性は磁気トラップがレーザー共振器に相当し,ラジオ波または光波共振器の鏡の反射率を下げて出力鏡を形成することに相当する.原子レーザーから放出された原子(波)は単色性が高く,また高い空間的コヒーレンスを持つため,これを従来のレーザー冷却原子の代わりに用いれば高感度な原子干渉計やナノメートルオーダーの高分解能な原子リソグラフィーが実現可能となると期待されている.