フォトニック結晶(photonic crystal)とは

誘電率の異なる2種類またはそれ以上の物質(その一つは真空や空気でもよい)を光の波長程度のスケールで周期的に並べた人工結晶をフォトニック結晶と呼ぶ.このような周期構造中を光が伝搬するとき,ある特定の波長領域の光の伝搬が禁じられるフォトニックバンドギャップ(photonic bandgap:PBG)が形成されることがある.フォトニック結晶から,誘導体や空孔の一部を選択的に取り除いたり,そのサイズを変えることで,フォトニック結晶に「欠陥」を導入して,フォトニックバンドギャップ中でも光が伝搬したり,あるいは光が「欠陥」に局在したりする興味深い機能が実現できることが,最近わかってきた.これらの現象を利用して,サブミクロンサイズの極微細な光集積回路のデバイス要素の作製を目桁した研究・開発が非常に盛んになっている.