レーザーと製版装置の歴史は古く,1970年代後半より,入出力-体形円筒外面ドラムカラースキャナが,入出力にレーザーを搭載して世に出された.1980年代中頃より平面走査形モノクロスキャナが投入されたが,入力にはCCDが用いられ,以降,レーザーは主に描画機に採用されてきた.採用レーザーも,ガスから半導体へと変遷してきた.

1990年代に入り,描画機の高出力化が促進され,対象メディアも光モードと熱モードの採用ができるようになってきた.

印刷製版用のレーザー光源を有する描画機(出力機)は以下に大別される.

・フィルム原版作成装置:イメージセッタ

・ダイレクト刷版作成装置CTP(コンピュータトゥプレート) : 光モードCTP,サーマルモードCTP

33・4・1 イメージセッタ6)

レーザーを用いてフィルムを描画する製版機(イメージセッタ)は,広く普及している.対象メディアは,液体現像を必要とする銀塩感光層が塗布されたフィルムである.感度波長は,633~780 nmのものが多い.イメージセッタによって描画され,現像されたフィルムをUV露光で再度露光し印刷版を完成する.

光学走査方式として円筒内面,円筒外面,平面があり,なかでも,小型化・低価格化が可能な平面走査方式7)が最も多く普及している.

図33・11は光学走査にポリゴンミラーを用いているが,ガルバノミラーやホロゴンの採用例もある.平面走査は主走査の像面湾曲補正が必須で,光学的補正と電気的補正が用いられる.描画幅は,最大B2ワイド(約550 mm)程度で,大サイズ化に難がある.大サイズイメージセッタには,円筒内面や円筒外面方式が多用されている.

図33・11

図33・12

33・4・2 ダイレクト刷版作成装置6)

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