多様な自由形状ファイバーレーザー
電気と同じように配線を通じてレーザー光を供給する場合、ファイバーレーザーの大きな特徴は自由形状であるので、前に述べたように必要に応じて自由に追加、取り替えがで きる電気回路や電子機器と同じように扱うための形状を考えることができる。これは他の固体レーザーと違った大きな特徴である。
線を重ねて面や立体を形成できるという新概念を展開すると、図のような形状、ディスク、円筒、シート、ロッド、リングなどが考えられる。このような発想にいたってきっかけは、KrFエキシマレーザーを研究していた時代に、米国デュポン社からの共同研究打診があり、それがファイバー部門からだったからだ。我々はファイバーといえば光ファイバーを思い起こしてしまうが、ナイロン繊維を始めた開発したデュポン社では、ファイバーとは合成繊維のベースで、ファイバーから糸を紡ぎ、服地を開発し、衣料品として世界に販売している。本来のファイバーという言葉には、まさにそれらすべての源という意味が含まれていた。これらの形状の中で、励起用LDバーにもっとも適したものは何か、を考えることがファイバーレーザーの将来を決めると考えた。半導体レーザー技術もファイバー融着技術も持たない植田にとって、 Gapontsevのようにファイバー結合型LDの技術改良をすることは不可能なので、当時、もっとも高出力であったLDバーをそのまま使えることが重要であった。
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