できあがったファイバーディスクレーザー
できあがったファイバーディスクレーザーの構成は図の通りである。巻き取り装置で成形されたファイバーディスクは上下に7ミクロン厚の低屈折率ポリマーのシートを付けられ、サポート部材を介して冷却板に密着させられる。ファイバー毎に隔てているポリマーの厚みは2-3ミクロンと極薄で上下のポリマーシートも7ミクロンなので、石英との熱伝導率の差は無視できることが後から分かった。無理矢理石英融着をする必要は下からなかったといえる。バルクの固体レーザーを扱うときに重要な熱伝導率はこのようにμサイズになるとそれほど大きく影響しない。むしろ接触面の密着性の方がはるかに大きな影響を与える。その点で、柔らかいポリマー コートは硬い石英ファイバーより遙かに優れた性質を示す。
励起用LDバーは浜松ホトニクスが開発を担当し、1991年当時、我々が米国MDから提供された VPS励起用LDバーが出力10 Wであったが、ファイバーディスクに用いた浜松ホトニクス製のLDバーは同じ1cm幅から70 W以上を発生した。当時、808 nmの高出力LDは半導体材料をAlフリーにして長寿命化されることが発見され、それで高出力化競争が激化していた。しかし、Ybの励起波長である940 nmのように長波長ではInGaAs系となり、一挙に高出力化したので、今ではAlフリー技術などは弥縫策だったことになった。
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