非線形光学効果とは、任意の非線形光学媒質に光が入射した際に起きる現象である。まず、非線形光学媒質に入射した光により、非線形光学媒質中に分極が誘発される。その分極Pは次式で表される。

…(1)
ここでEは入射光の電場、ε0は真空中の誘電率、χ(n)はn次の電気感受率である。

式(1)より、非線形光学媒質に弱い光を入射した場合、入射光の電場Eが小さいことから、発生する分極Pは入射光の電場に比例する項が支配的になる。図1に線形・非線形の応答例について図示した。媒質を透過する光は入射した周波数(図1(a)の周波数ω)と同じである。ところが、レーザー光のように強い電場を持った光を非線形光学媒質に入射すると、高次の項の分極成分(式(1)のχ(2)以降)も無視できなくなる。この際、入射した光の周波数とは異なった周波数の光が媒質より発生する。これが非線形光学効果である(図1(b): 入射光の周波数ω、異なった周波数の光2ω)。

図1: 線形・非線形応答例

二次の非線形光学効果を利用することで、テラヘルツ波(THz波)の発生が可能になる。

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