レーザーフォーミング(Laser Forming)は金属の板にレーザー光を当て、局所的に金属を急速に加熱、冷却することで熱膨張のバランスを崩し熱変形を起すことを利用した板の曲げ加工方法である。レーザーフォーミング法は金型を必要としないことから多品種少量生産に適しており、大型の装置も必要としない。また、加工の反力が加わらない新しい方法として宇宙などでの利用が期待され、折れやすいマグネシウム合金も簡単に曲げることができる。

レーザーフォーミングの原理

レーザーフォーミングの原理を図1を用いて説明する。

レーザーフォーミングの原理

図1:レーザーフォーミングの原理

(a)金属材料などで表面が溶けない程度にレーザーを照射し、走行させることで熱源の中心を加熱する。(b)このとき、照射面側は発熱によって膨張するが、照射面と反対側はまだ温度が十分に上がらないため、金属材料は上に凸に曲がる。(c)しかし、熱源が通過した直後からは材料は自然に冷却することによって加熱部分が冷却され収縮する。このため、材料は初めと反対の方向に曲がって変形する。

同一箇所を繰返し直線的に照射すると、材料は線状に少しずつ折り曲がる。そして照射回数を重ねることで材料を直角に曲げることができる。この他にもレーザーの照射条件を変える事で、U字形、円すい形、球面状に曲げることができる。

レーザーフォーミングの動画を下のリンク先で見ることができる(埋め込みタグ不可のため、アプリ上でご覧ください)。

3D-Laser Forming

2D-Laser Forming

Reference and Links