FRETの起こりやすさ – Förster計算式
FRETの起こりやすさはいくつかの因子に依存し、次式のFörsterの計算式からFRETの起こりやすさを見ることができる。

Förster計算式中の因子
- kt : エネルギー移動の速度定数。この値が大きいほどFRETが起こりやすい
- kf : ドナーが蛍光を放出するときの速度定数
- J : ドナーの発光スペクトルとアクセプターの励起スペクトルの重なり
- Qd : ドナーの量子収率
- κ : 配向因子。ドナーとアクセプターの遷移モーメントの向きに依存する値。遷移モーメントが互いに平行な場合は値が大きく、一方、互いに垂直の場合はκ2 = 0となり、kt = 0となるためFRETが起こらない。ドナーとアクセプターの遷移モーメントがランダムに向いていると仮定できる場合、κ2 = 2/3と近似される
- n : 培地の屈折率
- R : ドナーとアクセプター間の距離。上記因子の中で、この距離RがFRETの起こりやすさにもっとも大きく影響を与える。
FRETの効率は、Rを用いて次式で表すことができる。

R0はFörster距離と呼ばれる値で、FRET効率が50%になるときのドナーとアクセプター間距離を表し、次式で記述できる。

右辺の各パラメーターはFörsterの計算式と同様である。
FRETイメージングでは観察対象となる分子に、蛍光分子のドナーとアクセプターを付けてタイムラプスイメージングを行う。蛍光分子は細胞内の導入のしやすさなどから、蛍光タンパクが用いられることが多い。
FRETイメージングは分子生物学・生物物理学でたんぱく質間相互作用の検出に応用されており、細胞内情報伝達の研究の発展に大きく寄与している手法である。下の動画ではFRETが3Dアニメーションを使って説明されているので紹介する。
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