GeO2(ゲルマニア) が添加された光ファイバーのコアに波長223~253 nm の紫外線(UV) レーザー光を照射すると、光誘起屈折率変化(Si-O 結合の変化に起因) により屈折率が半永続的に変化する。
このとき光屈折率変化の大きさはGeO2の添加量とUV レーザーの照射時間によって変化する。FBG ではUVレーザーの干渉縞を利用して周期的な屈折率変化が書き込まれる。FBG の制作方法で代表的なものは、図1 に示す(a) 位相マスク法(Phase Mask Method) と(b)2 光束干渉法(Two Beam Interference Method) である。

ファイバーブラッググレーティングの製法

図1:ファイバーブラッググレーティングの製法。(a) 位相マスク法、(b)2光束干渉法

UV レーザーにはKrF エキシマレーザー(248nm)、アルゴンレーザーの第2 高調波(244nm)、Nd:YAG レーザーの第4 高調波(266nm) などが用いられる。光ファイバーのグレーティングの軸方向全長においてグレーティングの屈折率分布が一様な振幅を持っている場合、FBG の反射スペクトルにはサイドローブが生じてしまう。これに対して屈折率分布を紡錘型にすることで、サイドローブを30~40dB 以下に抑えることができる。これをアポダイゼーションと言う。また最近ではUV レーザーの代わりにフェムト秒レーザーを用いてFBG が作成できることが分かっている。

位相マスク法

位相マスク法は、図1(a) に示すように石英基板にピッチdの凹凸を電子ビーム・リソグラフィーにより形成したもので、+1次回折光と -1次回折光との干渉縞(間隔d/2)を生じる。溝の深さと形状により0次光(透過光)を数%以下に抑えることができる。位相マスク法の特徴は、同一の特性をもつFBGを再現性よく作製できることだ。

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