希土類添加ファイバーは、吸収した励起光の一部が熱に変換されるが、空冷や水冷等により外部に排熱される。定常状態で発熱媒質から半径rに分布する温度T(r)は、次の熱伝導方程式により表される[1]。

ここでKcは熱伝導率[W/(mK)]、Qは発熱密度[W/m3]であり、発熱量[W/m]/コア断面積[m2]により求められる。内部クラッドの熱伝導率はKic~1[W/(mK)]、外部クラッドの熱伝導率はKoc~0.1 [W/(mK)]として、次の2種類のDCF断面における温度上昇の様子を、差分法を用いて数値解析した。

➀コア径 30 μm、内部クラッド径 400 μm、外部クラッド径 550 μm、発熱量 7 W/m
➁コア径 200 μm、内部クラッド径 600 μm、外部クラッド径 800 μm、発熱量 60 W/m

図1:外部クラッドのポリマーコーティングの溶融温度を考慮した、熱負荷限界コア径30 μm、200 μmのダブルクラッドシリカファイバーにおける熱伝達係数に対する熱負荷限界。

図1(a)に(1)における解析結果を、(b)に(2)における解析結果を示す。コア部における温度上昇はそれぞれ4.3 K(℃)と30 K(℃)となる。両結果とも外部コーティングの部分で温度が急激に下降していることから、外部コーティングは薄くした方が排熱処理に有効であることが分かる。

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