レーザーの基礎をゼロから解説
レーザーの原理を理解するのに必須の知識であるエネルギー準位(Energy level)の概念と基底準位、励起準位について解説する。

図1 : (a) 原子の構成、(b) エネルギー準位図
原子は図1(a)のように、原子核(nucleus)と複数の電子(electron)で構成されている。電子は原子の周りの離散的な(飛び飛びの) 軌道に存在する。普通の状態では、電子は原子のエネルギーが最小となるように、低いエネルギーの軌道(原子核に近い軌道) から詰まっている。
この状態を基底状態と呼び、基底状態の原子は安定に存在する。基底状態(Base state)にある原子に熱や光を与えると一番外側の軌道にある電子(高いエネルギーを持つ電子) が、さらに外側の軌道に移動することがある。この時、原子のエネルギーは高まる。このような状態を励起状態(Excited state)といい、基底状態を基準として、エネルギーの値を分かりやすくプロットしたものをエネルギー準位図(energy level diagram)と呼ぶ(図1(b)参照)。
基底状態のエネルギー準位を基底準位(ground level)と呼び、原子のエネルギー準位が、基底状態からより高いエネルギー準位に遷移(transition) することを励起(pumping) と呼ぶ。また、励起状態のエネルギー準位を励起準位(excited level)と呼ぶ。なお、原子だけではなく分子やイオンに対してもエネルギー準位を考えることができる。励起方法としては光を与える他に、原子・分子の衝突や化学反応などがある。