超短光パルス測定(ultrashort optical pluse measurement)とは

フェムト秒領域に達する超短光パルスを発生する技術が近年急速に発展している.超高速フォトダイオードによっても検出できないピコ秒以下の光パルスの波形を知るには,非線形相関測定をおこなう必要がある.なかでも,SHG結晶を用いた強度自己相関法が,パルス波形の測定に広く用いられている.この方法では,測定対象の光パルスに可変な遅延を加えたのち,光パルスを非線形光学結晶に入射する.遅延を変化させながら,非線形光学結晶から発生する第二高調波強度を用いて二つのパルスの重なりぐあいを測定することによって,おおよそのパルス幅を知ることができる.また,正確なパルス波形および周波数チャープを完全再生できる非線形相関測定法も重要であり,これまで数多くの研究がなされている.近年,この目的のためにFROG(frequency resolved optical gating)と呼ばれる優れた測定法が開発され,広く用いられつつある.