リアクティブ低電圧イオンプレーティング(reactive low voltage ion plating)とは

プラズマガンと蒸発源との間にアーク放電を起こし,プラズマビーム(電子ビーム)を蒸発源に集中させ蒸着物質や反応ガスを溶融蒸発およびイオン化させる基板をプラズマに対して負にバイアスすると,イオン化した蒸発分子および反応ガスは加速され大きな運動エネルギーで基板に入射する.これによってイオンプレーティングがおこなわれるアーク放電は電子ビームにくらべて電圧が数十~200 V程度と低く,プラズマの生成効率(電離能率)が良いので,効率良くイオンプレーティングをおこなうことができる.したがって.得られた薄膜はパルスに近い密度を持ち,薄膜中に空隙が少ない.それによって大気中からの水分の侵入を防げるので波長シフトの少ない高品質の薄膜が得られる.