コリメーション(collimation)とは

レンズなどを用いて平行光線束を得ること.点光源から出た光を集光して再び1点に集める場合,通常は2枚のレンズを用いる.1枚目のレンズで平行光線束を作り,2枚目のレンズで1点に集める.いずれのレンズの働きも日本語では「集光」と表現できるが,英語では前者を“collimation”,後者を”foclsing” と明確に区別して表現できるレンズ以外にも凹面鏡や回折光学素子を用いることができる.コリメーションをおこなったあとレンズで絞ってピンホールを通し,再びコリメーションをおこなうと,粉れ込んでいた迷光を取り除くことができる.分光器の内部では,プリズムやグレーティングなどの分散体に光を通す前にコリメーションをおこなう.ビームエキスパンダを用いてビーム径の大きな平行光線束に変換すると,ビーム広がり角の小さな光線束が得られ,遠くまで進んでもビーム径があまり広がらないため,レーザーレーダに利用される.