擬似位相整合(qllasi- phase matching:QPM)とは

光第二高調波発生などの非線形光学波長変換において用いられる位相整合手法の一つ.英語の頭文字を並べてQPMともいう.擬似位相整合では,非線形媒質の屈折率分散などに起因するポンプ光と出力光の位相速度不整合を周期構造を用いて補償し,擬似的に位相整合を達成する.適切な周期構造の設計により,1)最大の非線形光学テンソル成分利用や,2)材料透過波長域内の任意の波長での波長変換が実現できる.擬似位相整合は屈折率変調による周期構造などでも実現可能であるが,最近は強誘電体の周期分極反転構造による擬似位相整合の実現が多く報告されている.→今周期ドメイン反転結晶,第二高調波発生