波長分割多重(wavelength division multiplexing:WDM)とは

光通信において伝送路である光ファイバを有効に利用するため,複数の波長の異なる光にそれぞれ別の情報をのせ,超大容量伝送を実現するのに利用する.異なる波長の光源,それらを合波するための波長多重素子,受信側で各波長を分離するための波長分離素子などが必要になる.光増幅中継伝送をおこなう場合には,WDMされた信号を光増幅器で一括して増幅することが可能になるため,コスト低減が期待される.WDMをおこなう場合の光周波数としてはITU-T(国際電気通連合)で193.10 THz(1552.52 nm)をアンカーとして,100 GHz間隔でグリッドが規定されている.50 GHz間隔の場合には.その中間を使用する.光増幅器の帯域が数十nmから百nmにまで近づいている中で,学会レベルでは.波長数百波以上,トータル容量1 Tbit/s以上の実験結果が各種報告されるようになっている.→時分割多重